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気候科学:白亜紀の温暖化ピーク時における南極点付近の温帯雨林

Nature 580, 7801 doi: 10.1038/s41586-020-2148-5

白亜紀の中頃は過去1億4000万年間で最も暖かかった期間の1つで、これは約1000 ppmvという高い大気中二酸化炭素濃度によって生じた。南極圏の南部から代理指標の地質学的記録がほとんど得られていないため、そうした環境条件下で極氷が存在し得たかどうかについては議論の的になっている。本論文では、これまでに報告された中で最も南の白亜紀の記録である、西南極大陸棚から回収された堆積シーケンスを用いて、チューロニアン期からサントニアン期(9200万〜8300万年前)には、古緯度で南緯約82度に低地の温帯雨林環境が存在したことを示す。この記録には、さまざまな花粉や胞子を含む泥岩基質に埋め込まれた、in situで化石化した長さ3 mの完全な根のネットワークが含まれていた。気候モデルシミュレーションは、こうした高緯度域に温帯気候を再構築するには、1120〜1680 ppmvの二酸化炭素濃度と大きな氷河作用のない植物に覆われた南極の地表の両方が必要であることを示しており、高濃度の大気中二酸化炭素の下で氷アルベドが及ぼす寒冷化効果が重要であることを浮き彫りにしている。

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