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神経科学:中心体の係留は前駆細胞の性質と大脳皮質の形成を調節する

Nature 580, 7801 doi: 10.1038/s41586-020-2139-6

放射状グリア前駆細胞(RGP)は、発生中の哺乳類大脳皮質においてニューロンとグリア細胞を生み出す主要な神経前駆細胞である。RGPでは、中心体は大脳皮質の脳室帯の頂端表面で核から離れた位置に存在している。しかし、中心体のこのように独特な細胞内組織化の分子基盤と正確な機能については、ほとんど分かっていない。今回我々はマウスで、中心体の頂端膜への係留が皮質RGPの機械的性質を制御し、その結果、RGPの有糸分裂の挙動や、皮質のサイズと形成が制御されることを示す。RGPの母中心小体は、自身を頂端膜へ係留するdistal appendageという突起構造を発達させる。CEP83(centrosomal protein 83)を選択的に除去すると、これらの突起構造が失われて中心体の頂端膜への係留が破壊され、微小管の解体と、頂端膜の伸展と硬化につながった。CEP83の除去はまた、機械刺激感受性のYAP(yes-associated protein)を活性化してRGPの過剰な増殖を促進し、それに伴って中間前駆細胞が過剰に作られ、異常な折りたたみを持つ肥大化した皮質の形成が起きた。YAPを同時に除去すると、CEP83の除去によって誘導される皮質の肥大化と折りたたみが抑制された。まとめると今回の結果は、哺乳類の大脳皮質における、神経前駆細胞の機械的特性やサイズと構造の調節での、これまで知られていなかった中心体の役割を示している。

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