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生物地球化学:再利用および代謝の柔軟性が海洋下部地殻の生物を規定する

Nature 579, 7798 doi: 10.1038/s41586-020-2075-5

岩石化した海洋下部地殻は調査が困難なため、地球上における生物学的な最後の辺境の1つとなっている。海底下の堆積物中あるいは火成岩質の基盤中に生息する微生物相にとって、増殖を支えるため、または資源枯渇時に基礎代謝に必要なエネルギーを確保するために十分な炭素資源やエネルギーを得ることは難しい。今回我々は、地球の下部地殻が海底に露出しているインド洋アトランティス海台の、海底下10~750 mに生息する低生物量の微生物群集が用いる生存戦略が、限定的で予測不能な炭素源およびエネルギー源によってどのように影響を受けるかを明らかにする。酵素活性、脂質バイオマーカー、マーカー遺伝子の解析と顕微鏡法によって、細胞密度が極めて低く(1 cm3当たり細胞2000個未満)、分布が不均一な生存生物量が検出された。予想外の従属栄養過程に関与する遺伝子の発現には、多環芳香族炭化水素の分解、炭素貯蔵分子としてのポリヒドロキシアルカン酸の利用、酸化還元反応やエネルギー産生に関与し得る化合物を産生するためのアミノ酸の再利用において役割を担うものなどが含まれていた。我々の研究は、深成地殻中の微生物が、おそらくは海底下の流体または海水の循環によって届けられると考えられる有機炭素資源や無機炭素資源とエネルギー資源とを組み合わせることによって、割れ目や多孔質岩石の中でどのようにして生存できているのかについて手掛かりをもたらす。

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