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細胞生物学:脂質の利用可能性がSOX9を介して骨格前駆細胞の運命を決定する

Nature 579, 7797 doi: 10.1038/s41586-020-2050-1

軟骨は血管がないという独特の性質を持つ組織だが、栄養供給がなくても軟骨形成が調節されるのかどうか、また、調節されるとすればどのような仕組みで行われるのかについては分かっていない。今回我々は、骨の治癒過程における血管侵入の阻害が、骨格前駆細胞の骨形成分化よりも軟骨形成分化に有利に働くことを示す。意外にも、この過程は細胞外脂質の利用可能性の低下によって駆動されることが分かった。脂質が不足すると、骨格前駆細胞はFOXO(forkhead box O)転写因子群を活性化し、これらがSox9プロモーターに結合して、その発現を上昇させる。SOX9は軟骨形成の開始に加えて、脂肪酸の酸化を抑制することで細胞代謝の調節因子として機能し、細胞を無血管の状態に適応させる。我々の結果は、脂質の不足が軟骨形成への運命拘束の重要な決定要因であることを明確にしており、脂質飢餓におけるFOXO転写因子群の役割を明らかにするとともに、SOX9が極めて重要な代謝メディエーターであることを示している。これらのデータから、骨格細胞の運命の指定には栄養微小環境が重要であることが明らかになった。

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