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物性物理学:モアレ超格子における調整可能な相関チャーン絶縁体と強磁性

Nature 579, 7797 doi: 10.1038/s41586-020-2049-7

強磁場中の二次元電子系の研究によって、量子ホール効果、有限のチャーン数Cを特徴とするトポロジカル物質状態、カイラルエッジ状態が明らかになった。その後、Haldaneによって、複素ホッピングパラメーターを持つ格子モデルにおいて、ゼロ磁場であっても整数量子ホール効果を示すチャーン絶縁体が現れる可能性があることが理論化された。ABC-三層グラフェン/六方晶窒化ホウ素(ABC-TLG/hBN)モアレ超格子は、電気的に調整可能でバレーに依存するチャーン数を持つほぼ平坦なモアレミニバンドを特徴とするため、チャーン絶縁体を探る魅力的なプラットフォームとなる。今回我々は、ABC-TLG/hBNモアレ超格子において相関チャーン絶縁体を実験的に観測したことについて報告する。印加垂直電場の向きを逆にすると、磁気輸送挙動の大きな変化から分かるとおり、ABC-TLG/hBNのモアレミニバンドのチャーン数がゼロと有限値の間で切り替わることが示された。我々は、有限チャーン数を持つよう調整したトポロジカル正孔ミニバンドにおいて、1/4充填(モアレ単位胞当たり正孔1個に相当)に注目した。0.4テスラを超える磁場では、ホール抵抗はh/2e2hはプランク定数、eは電子の電荷)によく量子化されており、これはC = 2であることを示唆している。この相関チャーン絶縁体は強磁性体であり、大きな磁気ヒステリシスと、ゼロ磁場での大きな異常ホール信号を示す。ゼロ磁場でのC = 2チャーン絶縁体の今回の発見は、トポロジカルに非自明な平坦に近いモアレミニバンドにおいて、おそらくトポロジカル励起によって、相関トポロジカル状態を発見する機会を開くはずである。

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