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生物地球化学:アフリカとアマゾン川流域の熱帯林における炭素シンクの同期していない飽和

Nature 579, 7797 doi: 10.1038/s41586-020-2035-0

構造的に損なわれていない熱帯林は、1990年代から2000年代前半にかけて、全球の陸域炭素吸収量の約半分を隔離し、人為起源の二酸化炭素排出量の約15%を除去した。一般に、気候に駆動される植生モデルでは、こうした熱帯林の「炭素シンク」は数十年にわたって存続すると予測されている。今回我々は、アフリカの11か国にわたる244の構造的に損なわれていない熱帯林を用いて炭素シンクの変化傾向を評価し、公表されているアマゾン川流域の321の調査プロットと比較して、両者の変化傾向の根底にある駆動要因を調べた。アフリカの構造的に損なわれていない熱帯林における地上の生体生物量の炭素シンクは、アマゾン川流域の森林における長期的な減少とは対照的に、2015年までの30年間安定しており、吸収量は年間1 ha当たり炭素0.66トン(95%信頼区間:0.53~0.79トン)であった。従って、地球の最も広大な2つの熱帯林の炭素シンクの応答は、異なることが分かった。この相違は、主に高木の枯死による炭素損失に起因しており、アフリカでは数十年間検出可能な変化傾向がないのに対し、アマゾン川流域では長期的に増大していた。どちらの大陸も高木の成長は増大しており、これは予想される大気中の二酸化炭素濃度と気温の上昇による正味の効果と一致する。アフリカの炭素シンクは過去には安定していたが、今回最も集中的に監視が行われたプロットからは、アマゾン川流域に比べると遅れて、2010年以降に炭素損失が増大したことが示唆され、2つの大陸の炭素シンクの飽和が同期していないことが示された。二酸化炭素、気温、干ばつ、森林のダイナミクスを含む統計モデルは、観測された変化傾向を説明するとともに、アフリカの炭素シンクが将来長期にわたって減少するが、アマゾン川流域の炭素シンクは急速に弱まり続けることを示している。全体として、地球の構造的に損なわれていない熱帯林への炭素の吸収は、1990年代に最大に達していた。全球の陸域炭素シンクのサイズが増大していることを考えると、北半球の陸域への炭素吸収量が最近増大していることを示す独立した観測結果は、構造的に損なわれていない熱帯林の炭素シンクがすでにピークを過ぎているという今回の結論を裏付けている。熱帯林の炭素シンクのこうした飽和と現在進行している減少は、地球の気候の安定化を目的とする政策に影響を及ぼす。

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