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がん:ILC2は組織特異的ながん免疫を活性化してPD-1阻害を増幅する
Nature 579, 7797 doi: 10.1038/s41586-020-2015-4
2型自然リンパ球(ILC2)は、哺乳類の組織で炎症と免疫を調節する。ILC2はこれらの組織のがんで見つかるが、がん免疫や免疫療法でのILC2の役割は明らかになっていない。今回我々は、ILC2が膵管腺がん(PDAC)に浸潤し、組織特異的腫瘍免疫を活性化することを示す。インターロイキン33(IL33)は、マウスの同所性膵臓腫瘍において腫瘍ILC2(TILC2)とCD8+ T細胞を活性化し、膵臓特異的な腫瘍増殖を制限するが、こうした活性化はマウスの異所性皮膚腫瘍では見られなかった。休止状態のTILC2と活性化されたTILC2は、抑制性チェックポイント受容体PD-1を発現していた。抗体によるPD-1阻害は、ILC2のPD-1の細胞内因性阻害を解除してTILC2を増殖させ、抗腫瘍免疫を増強し、腫瘍制御を促進したことから、活性化TILC2は抗PD-1免疫療法の標的であることが分かった。また、ほとんどのヒトPDACではPD-1+ TILC2とPD-1+ T細胞の両方が存在していた。我々の結果は、ILC2がPDAC免疫療法に対する抗がん免疫細胞であることを明らかにしている。より広義には、ILC2が、抗PD-1免疫療法の効果を増幅させるがん免疫の組織特異的促進因子として浮かび上がった。ILC2とT細胞はヒトのがんで共存していて、促進性経路と抑制性経路を共有しているため、抗がんILC2と抗がんT細胞をまとめて標的化する免疫治療戦略は広く応用可能だと考えられる。

