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生理学:ガイダンス受容体プレキシンD1は内皮細胞のメカノセンサーである
Nature 578, 7794 doi: 10.1038/s41586-020-1979-4
血流によって生じる動脈への剪断応力は、血管の発生や恒常性に重要だが、アテローム性動脈硬化を開始させることもある。血管系の内壁を覆う内皮細胞は、メカノセンサー分子を使って剪断応力の特徴を直接検知し、これが最終的にアテローム形成抑制応答あるいはアテローム形成応答につながる。プレキシンは、細胞ガイダンスのシグナル伝達タンパク質であるセマフォリンファミリーの重要な細胞表面受容体であり、細胞骨格やフォーカルアドヒージョンの構造を変化させて、細胞のパターン形成を調節することができる。しかし、メカノトランスダクションにおけるプレキシンの役割は調べられていない。今回我々は、プレキシンD1(PLXND1)がメカノセンシングや機械的に誘発される病気の発症に役割を果たしていることを明らかにする。PLXND1は、in vitroとin vivoで内皮細胞が剪断応力に応答するのに必要であり、アテローム性動脈硬化病変の部位特異的分布を調節する。内皮細胞では、PLXND1は力の直接的なセンサーであり、ニューロピリン1やVEGFR2と共に、接合部複合体やインテグリンの上流にメカノ感受性をもたらすのに必要十分なメカノセンシング複合体を形成する。PLXND1は、異なる2つの分子コンホメーションをとることによって、リガンドあるいは力の受容体という2通りの機能を果たしている。今回の結果は、心臓血管系の病態生理を調節する、これまで知られていなかった内皮細胞のメカノセンサーを明らかにしており、単一の受容体が生化学的二面性を示す機構を示している。

