Review
遺伝学:治療用ゲノム編集の展望と課題
Nature 578, 7794 doi: 10.1038/s41586-020-1978-5
ゲノム編集は、細胞のDNA塩基配列を正確に操作して細胞の運命や生物の形質を変化させる技術であり、ヒトの遺伝的性質に関する理解の向上と遺伝的疾患の治癒の両面で可能性を持つ。本論文では、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)技術をヒトでの治療に応用する上での科学的、技術的、倫理的な側面を、機会と課題の両方を浮き彫りにする具体的事例に着目して議論する。ゲノム編集は複数の疾患に対してすでに臨床化されているか、間もなく臨床化される見込みであり、さらなる応用法が開発されている。この分野は急速に進歩しており、そのため、遺伝的疾患の治療、治癒、予防へ向けたこの画期的な技術の責任ある使用を確実にするための積極的な取り組みが求められる。

