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幹細胞:自然状態の造血幹細胞および造血前駆細胞を生きた動物で画像化する
Nature 578, 7794 doi: 10.1038/s41586-020-1971-z
造血幹細胞(HSC)の生物学的性質は、主に移植条件下で研究されてきた。我々の知る限りでは、生きた動物の自然状態のニッチでのHSCの可視化は達成されておらず、HSCの動的な挙動の研究はこれまで非常に困難であった。今回我々は、マウスでの新たな遺伝的二重戦略について説明する。この戦略は最も静止状態にある長期HSC(LT-HSC)サブセットに限定してレポーター標識を行うというもので、頭蓋冠骨髄で現在行われている生体内画像化手法と互換性がある。LT-HSCのこのサブセットは、洞様血管と骨内膜表面の両方の近傍に存在することが分かった。対照的に、多能性前駆細胞(MPP)は、骨内膜からの距離に大きなばらつきがあり、移行帯の血管に関連している可能性がより高かった。LT-HSCは、最も低酸素な状態の骨髄ニッチには見られないが、MPPと同様の低酸素環境に見られた。in vivoタイムラプス画像化から、定常状態のLT-HSCの運動性はわずかであることが明らかになった。活性化されたLT-HSCの応答は均一でなく、運動性が非常に高くなる細胞もあるが、ごく一部の細胞は空間的に限定された領域内でクローン増殖した。このような領域は明確な特徴を持っており、HSCの増殖は骨リモデリング活性を持つ骨髄腔の一部にほぼ限定して見られた。対照的に、骨吸収活性が低い骨髄腔には、増殖するHSCが存在しなかった。これらの知見は、骨髄微小環境内に、骨代謝回転の段階によって定められるこれまで知られていなかった不均一性があることを示している。我々の手法によって、HSCの挙動の直接的な可視化とHSCニッチの不均一性の解明が可能になる。

