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惑星科学:色の変化から明らかになった彗星67Pにおける軌道に起因する水氷サイクル

Nature 578, 7793 doi: 10.1038/s41586-020-1960-2

彗星は、太陽による表面の加熱によってガスの活動を維持するのに必要なエネルギーを得ており、このガス活動を通して塵が除去される。この力学的な環境で、コマと核は共に軌道運動の間に進化し、物理特性や組成特性を変化させる。活動的な核を取り巻く環境には、表面の氷の昇華で放たれたガスによって浮上し拡散された、複雑で変化に富んだ形状の塵粒子が存在している。観測される塵粒子の色は極めてさまざまで、炭素質の有機物質に富む粒子が赤く見える一方、ケイ酸マグネシウムに富み水氷の豊富な粒子は青く見え、粒子サイズの分布、観察者との位置関係、活動のレベル、彗星の種族にもいくぶん依存する。ヘール・ボップ彗星のサブマイクロメートルサイズの粒子でできた青いジェットや、C/1999 S4(リニア彗星)のコマの破砕された粒子に見られるように、彗星の色は粒子サイズの変化に伴って局所的に変化することが分かっている。探査機ディープインパクトの衝突機と9P/テンペル第1彗星との衝突後に放出された塵粒子に観測されたように、散乱光は透明な揮発性物質によってかなり青化することがあるため、粒径以外に組成もコマの色応答に影響を及ぼす。本論文では、67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の近日点通過を通して、コマ内部と彗星表面で正反対の2つの季節的な色サイクルを観測したことを報告する。スペクトル解析から、有機物質や無定形炭素でできたサブマイクロメートルサイズの粒子がコマに濃集し、近日点通過時に赤化を引き起こすことが示された。同時に、核から塵が徐々に除去されることにより、元の状態をより良好に保ち青みを帯びた表面の氷層が露出する。我々は、太陽から遠く離れた所では、塵が再堆積し表面層が脱水するため、核の水氷の存在度が低下し、コマが赤みを失っていくことを見いだした。

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