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物性物理学:サブテラヘルツで生成された反強磁性マグノンによるスピン流

Nature 578, 7793 doi: 10.1038/s41586-020-1950-4

反強磁性体のスピンダイナミクスの時間スケールは、強磁性体のものよりもはるかに短いため、超高速デバイスに見込まれる応用に魅力的な特性が得られる。しかし、反強磁性共鳴によるスピン流生成と、重金属におけるそうしたスピン流の逆スピンホール効果による電気的な同時検出は、まだ明確に実証されていない。今回我々は、一軸性反強磁性Cr2O3結晶と重金属(Ptまたはβ相Ta)からなるヘテロ構造におけるサブテラヘルツ・スピンポンピングについて報告する。0.240 THzでは、約2.7テスラ(T)でCr2O3に反強磁性共鳴が生じ、右巻きのマグノンのみが励起された。スピン傾斜状態では、誘導磁気モーメントの歳差運動によって10.5 Tで別の共鳴が生じた。いずれの共鳴によってもヘテロ構造に純スピン流が生じ、これらの純スピン流は重金属によって開路電圧のピークまたはディップとして検出された。電気的に検出された信号のが純スピン流的な性質は、2つの条件下、すなわち検出器の金属をPtからTaに変えてスピンホール角の符号を反転させたときと、磁場方向を反転させてマグノンのカイラリティーを反転させたときに電圧極性の反転が観測されたことで明確に確認された。いずれの共鳴についても電気信号の温度依存性が見られるため、これらのスピン流にはコヒーレントマグノンとインコヒーレントマグノンの両方の寄与が含まれることが示唆される。これは、スピンゼーベック効果の測定によってさらに裏付けられており、現象論によって十分に説明された。今回の知見は、反強磁性体におけるマグノン励起の特異な特徴と、高周波領域でのスピン–電荷変換におけるその独特な役割を明らかにしている。

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