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心血管生物学:近接プロテオミクスにより明らかにされたアドレナリン作動性CaV1.2刺激機構

Nature 577, 7792 doi: 10.1038/s41586-020-1947-z

闘争・逃走反応中の心筋収縮性の増大は、CaV1.2電位依存性カルシウムチャネルのβアドレナリン作動性増強により引き起こされる。しかし、この増強は、プロテインキナーゼA(βアドレナリン作動性シグナル伝達に必須な下流メディエーター)ではリン酸化できない変異型のCaV1.2のα1Cおよびβサブユニットを発現するトランスジェニックマウスの心臓でも存続するため、非チャネル因子も必要であることが示唆されている。今回我々は、βアドレナリン作動性アゴニストが、電位依存的カルシウムチャネルを刺激する機構を明らかにする。我々は、アスコルビン酸ペルオキシダーゼを結合させたα1Cあるいはβ2Bサブユニットをマウスの心臓で発現させ、マルチプレックス定量プロテオミクスを用いて、CaV1.2に近接する数百のタンパク質を追跡した。その結果、単量体Gタンパク質であるカルシウムチャネル阻害因子のRadが、CaV1.2微小環境に豊富に存在するが、βアドレナリン作動性刺激中には激減することが観察された。Rad上の特定のセリン残基がプロテインキナーゼAによりリン酸化されると、βサブユニットに対するRadの親和性が低下し、CaV1.2の構成的抑制を軽減して、チャネル開口確率の上昇として観察された。RadやそのホモログRemをHEK293T細胞で発現させても、プロテインキナーゼAによるCaV1.3やCaV2.2の刺激が起こることから、電位依存的カルシウムチャネルをアドレナリン作動性に調節する進化的に保存された機構が明らかになった。

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