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材料科学:極めて高い圧電性を持つ透明な強誘電体結晶

Nature 577, 7790 doi: 10.1038/s41586-019-1891-y

透明圧電体は、光音響画像変換器から触覚用透明アクチュエーターまで数多くの超音波・光学ハイブリッドデバイスにとって非常に望ましい。しかし、高性能圧電体の大半は、光散乱性ドメイン壁を高密度に含む強誘電体であるため、高い圧電性と完全な透明性を同時に実現することは難しい。今回我々は、フェーズフィールドシミュレーションと実験を組み合わせることで、もともとは不透明なひし面体晶系Pb(Mg1/3Nb2/3)O3-PbTiO3(PMN-PT)結晶のドメイン構造を、交流電場を用いて操作し、ほぼ完全な透明性、非常に高い圧電係数d33(2100 pC N−1を超える)、優れた電気機械結合係数k33(約94%)、高い電気光学係数γ33(約220 pm V−1;よく用いられている透明強誘電体結晶LiNbO3の性能をはるかに超える)が同時に得られる比較的単純な方法を実証する。我々は、[001]配向したひし面体晶系PMN-PT結晶について、ドメインサイズが大きくなるとd33値が高くなることを見いだした。これは、ドメインサイズが減少すると必ず圧電性が高くなるというこれまでの通説に異を唱えるものである。今回の研究結果は、強誘電ドメインの操作によって高い透明性と圧電性を実現するパラダイムを提示するものであり、我々は、今回報告した透明強誘電体結晶が、医用撮像、自己発電型タッチスクリーン、目に見えないロボット装置などの多種多様なハイブリッドデバイスへの応用を実現する手段をもたらすと予想する。

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