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天体物理学:ガンマ線バースト残光深部にある非常に高いエネルギー成分
Nature 575, 7783 doi: 10.1038/s41586-019-1743-9
ガンマ線バースト(GRB)はγ線からなる短時間の閃光現象であり、宇宙で最もエネルギーの高い爆発事象と考えられている。GRBからの放射は短く(典型的には数十秒)明るい即時放射と、その後はるかに長く続く残光段階からなる。残光段階の間に、放出された物質とバースト周辺の物質との相互作用によって生じた衝撃波アウトフローは減速し、光度の緩やかな低下が観測される。GRBは一般に、キロ電子ボルトからメガ電子ボルトの範囲のエネルギーのγ線を通してそのエネルギーの大半を放出しているが、エネルギーが数十ギガ電子ボルトの光子も宇宙望遠鏡によっていくつか検出されている。しかし、そうした高エネルギー光子(1 GeV以上)の起源と、超高エネルギー放射(100 GeVを超える)が存在するかどうかは、まだよく分かっていない。本論文では、明るいGRB 180720Bにおいて、即時放射の段階の終了から10時間後の、X線フラックスがすでに4桁低下している時に、GRB残光の深部に非常に高いエネルギーの放射を観測したことを報告する。観測された放射に対しては、逆コンプトン放射と超相対論的電子のシンクロトン放射という2つの説明が考えられる。今回の観測結果は、X線とγ線の帯域におけるエネルギーフラックスとそれらの光子指数が残光現象を通して互いに同程度であることを示している。この発見は、両放射機構のGRB環境に明確な制約を課し、逆コンプトン放射説は、後期に観測された放射に対する粒子エネルギーの必要条件を緩和する。検出のタイミングが遅かったということは、将来の最高エネルギー域でのGRBの観測に重要である。

