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電子材料:普遍的な潜在的電子ドナーとしての多価アニオン

Nature 573, 7775 doi: 10.1038/s41586-019-1575-7

半導体デバイスに効率よく電子を注入するには、仕事関数の低い電極が必要である。しかし、仕事関数が約4 eVを下回ると、電極が空気中で酸化するため、周囲条件下で作製することができない。今回我々は、シュウ酸イオン、炭酸イオン、亜硫酸イオンなどの多価アニオンを小イオンクラスターとして基質に分散させると、これらのアニオンが周囲条件において溶液プロセスで処理できる能力を維持しつつ、強力な潜在的電子ドナーとして機能し得ることを示す。こうしたクラスター中のアニオンは、デバイス中で正孔増感機構や光増感機構によってさらに増幅される基底状態ドーピング機構を通して、電子親和力の低いπ共役ポリ電解質の半導体コアにn型ドープすることもできる。こうしたアニオンのドナー準位を理論的に解析したところ、小イオンクラスターのクーロン安定化の低下や不可逆性の効果によって、ドナー準位がイオン格子から都合よくアップシフトすることが明らかになった。我々は、ポリフルオレンのコアを用いて2.4 eVという極めて低い有効仕事関数を達成した。我々は、今回の普遍的なアニオンドナーを用いたポリマー電子注入層を使って、溶液プロセスで処理した高性能白色発光ダイオードや有機太陽電池を実現することによって、半導体デバイス向けにオーミック電子コンタクトを化学的に設計して周囲条件下で作製する一般的な手法を実証する。

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