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がん:グリオーマは電気的にもシナプス性にも神経回路に統合されている
Nature 573, 7775 doi: 10.1038/s41586-019-1563-y
高悪性度のグリオーマ(神経膠腫)は致死的な脳腫瘍で、そのプログレッションは神経活動によってロバストに調節されている。グリオーマの増殖は、活動によって調節される増殖因子放出によって促進されるが、それだけではグリオーマのプログレッションを促す神経活動の影響を十分に説明できない。今回我々は、ニューロンとグリオーマの相互作用に、AMPA受容体依存的な真正のニューロン-グリオーマ間シナプスを介する電気化学的情報伝達が含まれることを示す。また、神経活動はシナプスとは別に活動依存的なカリウム電流(腫瘍細胞間のギャップ結合を介した腫瘍相互連絡によって増幅される)を引き起こし、これによって電気的に共役したネットワークが形成される。in vivo光遺伝学により確認されるグリオーマ細胞膜の脱分極は細胞増殖を促すが、電気化学的シグナル伝達を薬理学的または遺伝的に遮断すると、グリオーマ異種移植片の増殖が抑えられ、マウスの生存が延長する。グリオーマがニューロンの興奮性を高め、それが神経活動依存的なグリオーマの増殖を高めるという正のフィードバック機構を強調するように、手術中の患者の皮質脳波記録法により、グリオーマの浸潤した脳で皮質興奮性の亢進が実証された。まとめると、これらの知見は、グリオーマの神経回路へのシナプス性の電気的な統合がグリオーマのプログレッションを促進していることを示している。

