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医学研究:CRISPR–Cas9スクリーニングを用いたがん治療標的の優先順位決定
Nature 568, 7753 doi: 10.1038/s41586-019-1103-9
機能ゲノミクス的手法は、ロバストな標的が特定されていなかったり、臨床効果が低かったりという、がん治療薬開発の妨げとなる制約を克服することができる。今回我々は、30種類のヒトがんに由来する324のがん細胞株においてゲノム規模のCRISPR–Cas9スクリーニングを行い、がんの治療候補に優先順位を付けるためのデータ駆動型フレームワークを開発した。我々は、細胞の適応度効果にゲノムバイオマーカー、薬剤開発のための標的としての実現可能性を統合し、特定の組織や遺伝型における新たな標的について系統的に優先順位を決定した。さらに、その中で最も有望な依存性を示したものの1つであるウェルナー症候群ATP依存性ヘリカーゼ(WRN)が、マイクロサテライト不安定性を示す複数種のがんの腫瘍において合成致死標的であることを確認した。我々の解析は、がんの依存性に関する情報資源を提供し、がんの薬剤標的に優先順位を付けるためのフレームワークを作るとともに、新たな特異的標的を提案するものである。今回の研究で示した原理は、多様でより効果的な、新規のがん薬剤標的のポートフォリオに寄与することで、薬剤開発の初期段階に情報を提供できる。

