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古人類学:後期更新世のフィリピンに生息していたヒト属の新種
Nature 568, 7751 doi: 10.1038/s41586-019-1067-9
2007年にフィリピン・ルソン島北部のカラオ洞窟で発見されたヒト族の第3中足骨は、年代が6万7000年前と推定され、フィリピンでの人類の存在を示す最古の直接的証拠となった。分析の結果、この足の骨がヒト属(Homo)のものであることが示唆されたが、種の特定には至らなかった。本論文では、カラオ洞窟の、以前中足骨が発見されたのと同じ地層から見つかった、少なくとも3個体に属する12点の新たなヒト族標本について報告する。これらの標本に認められる形態学的特徴は、原始的なものと派生的なものとが組み合わさっているが、それはヒト属の他の種[フローレス原人(Homo floresiensis)やホモ・サピエンス(Homo sapiens)など]に見られる特徴の組み合わせとは異なり、これらの標本を新種のものとするのに正当な理由となる。我々はこの新たな種を「ホモ・ルゾネンシス(Homo luzonensis)」と命名する。後期更新世にウォレス線の東側にこれまで知られていなかったヒト族の新たな種が存在したことは、ヒト属の進化における東南アジア島嶼部の重要性を強調している。

