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免疫学:健康状態と炎症性腸疾患における大腸上皮細胞の多様性
Nature 567, 7746 doi: 10.1038/s41586-019-0992-y
大腸上皮は、宿主と微生物の相互作用を促して、粘膜免疫の制御や栄養素のリサイクルの調整、粘液障壁の形成を行っている。上皮障壁の破損は炎症性腸疾患(IBD)の基盤となる。しかし、それぞれの上皮細胞サブタイプのこの過程への特異的な関与については分かっていない。今回我々は、IBD患者と健常な対称群から採取した大腸上皮単一細胞のプロファイリングを行った。その結果、腸陰窩内の前駆細胞や大腸細胞、杯細胞の勾配を含め、これまでに知られていなかった細胞サブタイプが特定された。陰窩の最上部では、プロトンチャネルOTOP2や満腹ペプチドのウログアニリンを発現する、これまでに知られていなかった吸収細胞が見つかった。この細胞はpHを感知し、炎症やがんで調節が異常になる。IBDでは、抗プロテアーゼ分子WFDC2の発現低下と同時に、杯細胞の位置のリモデリングが観察された。WFDC2は杯細胞で発現していることが分かり、細菌の増殖を抑制している。WFDC2はin vivoで上皮細胞間の密着結合の完全性を維持し、片利共生細菌の侵入や粘膜炎症を防いでいる。我々はIBDにおける、マーカーや転写状態を明らかにし、新しい大腸上皮細胞を特定して、障壁破損の基本的な決定要因を見いだした。

