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がんの代謝:コレステロール栄養要求性のリンパ腫ではスクアレンの蓄積が酸化的細胞死を防ぐ

Nature 567, 7746 doi: 10.1038/s41586-019-0945-5

コレステロールは細胞の成長と増殖に不可欠である。正常な哺乳類細胞は、コレステロールの取り込みやde novo合成によってコレステロール需要に対処しているが、がん細胞がこの2つの経路それぞれにどの程度依存しているのかは、ほとんど分かっていない。今回我々は、DNAバーコードを付けた細胞株をプールしたコレクションで競合的増殖アッセイを行い、コレステロールに対する栄養要求性のために、その取り込みに強く依存するがん細胞のサブセットを特定した。代謝遺伝子の発現解析によって、特にALK+未分化大細胞リンパ腫(ALCL)細胞株と原発性腫瘍において、スクアレンモノオキシゲナーゼの発現喪失がコレステロール栄養要求性の原因であることを突き止めた。スクアレンモノオキシゲナーゼは、コレステロール合成経路においてスクアレンの2,3-オキシドスクアレンへの酸化を触媒しており、その欠損は正常なら検出されない上流代謝物のスクアレンの蓄積を生じる。ALK+のALCLでは、スクアレンによって細胞の脂質プロファイルが変化し、がん細胞がフェロトーシスによる細胞死から保護されることにより、酸化ストレス条件下や腫瘍異種移植において増殖が有利になる。最後に、CRISPRに基づく遺伝的スクリーニングでは、低密度リポタンパク質受容体によるコレステロールの取り込みが、培養や患者由来の異種移植片でのALCL細胞の増殖に不可欠であることが明らかになった。本研究により、ALCLのコレステロール栄養要求性が治療標的になり得る弱点であり、さらに広く見れば、体系的方法が、個別のがんタイプに固有の栄養依存性を特定するために利用できることが明らかになった。

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