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発生生物学:哺乳類の器官形成における単一細胞レベルの転写の全体像

Nature 566, 7745 doi: 10.1038/s41586-019-0969-x

哺乳類の器官形成は驚くべき過程であり、短い期間内に、3種類の胚葉の細胞が形質転換して、主な内部器官と外部器官のほとんどを備えた1個の胚を形成する。今回我々は、マウスの器官形成における転写の動態を、単一細胞レベルの分解能で調べた。我々は、単一細胞の組み合わせ索引作成を行い、1回の実験で、妊娠9.5〜13.5日の段階にある61個の胚から得た約200万個の細胞について、トランスクリプトームをプロファイリングした。その結果得た「マウス器官形成細胞アトラス(MOCA)」から、この重要な期間に起こる発生過程の全体像が見えてきた。Monocle 3を用いることで、数百の細胞タイプと56の発生軌跡が特定され(その多くはもっぱら細胞のカバー率の深度によって検出された)、これらをまとめると対応する数千のマーカー遺伝子が規定される。我々は、細胞タイプや発生軌跡内での遺伝子発現の動態を経時的に詳しく調べ、外胚葉性頂堤、四肢間葉、骨格筋に焦点を絞った解析も行った。

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