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医学研究:βシヌクレイン反応性T細胞は自己免疫性のCNS灰白質変性を誘発する
Nature 566, 7745 doi: 10.1038/s41586-019-0964-2
灰白質は、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患における病理過程の中心的な標的である。灰白質はまた、中枢神経系(CNS)の自己免疫疾患である多発性硬化症でも影響を受けていることが多い。しかし、多発性硬化症における灰白質の炎症および変性の根底にある機構は、まだよく分かっていない。今回我々は、Lewisラットにおいて、神経タンパク質のβシヌクレインに反応するT細胞が灰白質へ特異的に侵入し、これが多面的な臨床疾患の発症を伴うことを明らかにする。βシヌクレインの発現パターンはこれらのT細胞の局所的な活性化を誘発し、従って、組織での炎症性プライミングを決定付け、免疫細胞の動員を標的化した。その結果起こる炎症によって、灰白質では、グリオーシスやニューロン破壊から脳萎縮まで、多岐にわたる著しい変化が引き起こされた。ヒトでは、慢性進行型の多発性硬化症患者でβシヌクレイン特異的T細胞の増加が認められた。これらの知見は、T細胞を介した中枢神経系の病態誘発における、βシヌクレインのこれまで認識されていなかった役割を示している。

