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発生生物学:マウスの原腸形成と初期の器官形成についての単一細胞分子地図

Nature 566, 7745 doi: 10.1038/s41586-019-0933-9

原腸形成は、動物界全体にわたって重要な発生事象であり、この期間に胚の多能性細胞は、後に成体個体を作り出す多様な細胞系譜特異的前駆細胞へと分化する。本論文では、受精後6.5~8.5日の9つの連続する発生段階のマウス胚から採取した、11万6312個の単一細胞についての転写プロファイルを報告する。我々は、多能性状態から主要な全ての胚細胞系譜への細胞分化の分子地図を構築し、臓側内胚葉や原条由来内胚葉の収斂に関与する複雑な事象を調べた。さらに我々は、単一細胞プロファイリングを用いて、Tal1−/−キメラ胚が初期中胚葉多様化の異常を示すことを明らかにし、時間情報と転写情報の組み合わせでいかに遺伝子機能を明らかにできるかを実証する。まとめると、哺乳類細胞のin vivoでの分化軌跡をこのように包括的に表すことは、発生過程での遺伝子変異の影響を理解するための基礎になるとともに、再生医療のためのin vitro分化プロトコルを最適化するためのロードマップにもなる。

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