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医学研究:好中球は血中循環腫瘍細胞に付き添って、細胞周期進行を可能にする
Nature 566, 7745 doi: 10.1038/s41586-019-0915-y
がん細胞と免疫細胞の間の相互作用を定義する特徴をよりよく理解することは、新しいがん治療法の開発にとって重要である。しかし関心は原発性腫瘍とその微小環境内で起こる相互作用に集まることが多く、患者におけるがんの播種の際の免疫細胞の役割についてはほとんど特徴が明らかになっていない。血中循環腫瘍細胞(CTC)は、いくつかのタイプのがんにおける転移の前駆細胞であり、時折、白血球(WBC)などの非悪性細胞と結合して血流中に見つかることがある。このようにCTCと結合したWBCのアイデンティティーや機能、そしてWBCとCTCの間の相互作用を定義する分子的特徴は分かっていない。今回我々は、乳がん患者およびマウスモデルにおいて、個々のCTC結合WBC、および各CTC–WBCクラスター内の対応するがん細胞を単離し、特徴付けを行った。単一細胞RNA塩基配列解読を行ったところ、大部分において、CTCは好中球と結合していることが分かった。好中球と結合しているCTCと単独のCTCのトランスクリプトームプロファイルの比較からは、細胞周期の進行を示す多数の遺伝子発現の差異が明らかになり、これがより効率的な転移形成につながることが分かった。さらに、CTC–好中球クラスターを定義する細胞–細胞ジャンクションやサイトカイン–受容体対が明らかになり、この転移過程の主要な脆弱性が示された。従って、好中球とCTCの間の結合は、血流中での細胞周期進行を促進して、CTCの転移能を拡大することから、この相互作用を乳がんの治療の標的とする論理的根拠が示された。

