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神経科学:大脳皮質で発達中の軸索投射の細胞内トランスクリプトームおよびプロテオーム

Nature 565, 7739 doi: 10.1038/s41586-018-0847-y

神経回路の発達は、神経系各領域間に広範かつ明確に定められた結合を作る軸索投射に依存している。それぞれの投射は、成長円錐(成長中の軸索の先端にあって、投射先特異的な成長や進路誘導、標的選択を制御する複数の分子のセットを包含する特殊化した細胞内構造)によって形成される。今回我々は、特異的結合を形成する自然状態の成長円錐内部の分子のセットを調べる目的で、成長円錐のソーティング法と細胞内のRNA–プロテオームマッピング法を開発した。この手法によって、in vivoで単一の投射路の標識された成長円錐から、局所的なトランスクリプトームとプロテオームを突き止めて定量化することができる。この手法を、マウス大脳皮質で発達中の脳梁投射に適用し、対側半球に向かう成長円錐における分子の濃縮をその親細胞体と比較してマッピングし、脳から直接に単一のニューロンサブタイプの細胞内プロテオームとトランスクリプトームの対を得た。得られたデータは、この手法の一般適用可能な原理証明を提供するとともに、成長を調節するキナーゼmTORが、mTOR依存性モチーフを持つmRNAと共に、成長円錐に蓄積するなどの分子的特化が起きていることを明らかにしている。今回の知見は、発達中の投射ニューロンにおけるRNAとタンパク質の細胞内分布の関係を明らかにし、神経回路の構築や誤構築、再生能力に関して、細胞サブタイプと発達段階に特異的な分子基盤を見いだすための、システムレベルの手法を提示するものである。

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