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構造生物学:RNAポリメラーゼのプロモーター融解中間体の構造から明らかになったDNAの巻き戻し

Nature 565, 7739 doi: 10.1038/s41586-018-0840-5

転写における重要で調節を受けている段階の1つが、RNAポリメラーゼ(RNAP)によるプロモーターの融解で、これによって開いたプロモーター複合体が形成される。開いた複合体を生じさせるために、RNAPの保存された触媒コアが開始因子と結合してプロモーターDNAの位置を決め、DNA二本鎖の12〜14塩基対を巻き戻し、鋳型鎖DNAをRNAP活性部位へと積み込む。開いた複合体の形成は複数段階からなる過程であり、進行中に過渡的中間体が形成されるが、その構造は知られていない。今回我々は、細菌のRNAP–プロモーターDNA複合体について、部分的に融解した中間体の複数の構造を含むクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を示す。これらの構造により、プロモーター融解の後期の段階はRNAPの裂け目内で起こることが示され、RNAPの広く見られる構造的特徴であるフォーク–ループ2とスイッチ2が、DNAのRNAP活性部位へのアクセスの制限に果たす重要な役割が明確になり、鋳型一本鎖DNAの活性部位への侵入を可能とするにはクランプが開くことが必要な理由が説明された。このフォーク–ループ2とスイッチ2の重要な役割は、遺伝子発現を可能とするプロモーターDNA開裂の後期段階で使われる、全ての生物界に共通する機構の存在を示唆している。

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