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天体物理学:ブラックホール新星におけるコロナの収縮

Nature 565, 7738 doi: 10.1038/s41586-018-0803-x

恒星質量ブラックホール周辺の降着流の構造は、数日から数か月の時間スケールで変化し得る。ブラックホールが静穏な状態から明るくなって出現する(つまり、伴星から物質が降着して「スイッチが入る」)とき、その放射は降着円盤の上方にある高温コロナによって生成された非常に硬い成分(高エネルギー)のX線スペクトルを示し、その後、最内縁安定円軌道まで伸びている構造的に薄い降着円盤からの放射が支配的な軟らかい成分(低エネルギー)のX線スペクトルに遷移する。この状態遷移がどのように起こり、これが主に円盤の内縁半径の減少によって引き起こされるのか、あるいはコロナの空間的な広がりの減少によって引き起こされるのかについて、多くの議論が続いている。超大質量ブラックホール系におけるX線の反響時間遅れの観測は、コロナがコンパクトであり、円盤が中心部のブラックホール付近にまで広がっていることを示唆している。しかし、恒星質量ブラックホールの観測は、質量でスケーリングした際の同等の反響時間遅れがかなり大きいことを明らかにしており、恒星質量ブラックホールの硬いX線が卓越する状態にある降着円盤の内縁が、ブラックホールから重力半径の数百倍の所で途切れていることを示唆している。本論文では、ブラックホール新星MAXI J1820+070のX線観測について報告する。我々は、連続スペクトルを放射しているコロナと、その照射を受けた降着円盤の間の反響時間遅れが、これまでの観測結果の1/6〜1/20という短さであることを見いだした。反響時間遅れの時間スケールは、数週間にわたって1桁ほど短くなったのに対し、広がった鉄のK輝線の形は極めて一定のままであった。これは、降着円盤の内縁が変化したのではなく、コロナの空間的な広がりが減少したことを示唆している。

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