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代謝:低温ストレスは筋原性の前駆細胞を経由して糖代謝性ベージュ脂肪の分化を誘導する

Nature 565, 7738 doi: 10.1038/s41586-018-0801-z

環境要因は、多細胞生物の細胞可塑性に大きな影響を与える。例えば、運動は骨格筋において、糖代謝型から脂肪酸化型の筋繊維への転換を促進する。また、低温環境への順化は、脂肪組織においてベージュ脂肪細胞の分化を誘導する。しかし、生理的、もしくは病理的な要因が、どのような分子機構により細胞分化の可塑性を引き起こすかについては、不明な点が多い。今回我々は、新規のベージュ脂肪細胞について報告する。このベージュ脂肪細胞は、β-アドレナリン受容体シグナル伝達がない状態で、慢性的な低温環境への順化に重要な役割を担っている。このベージュ脂肪は、発生の起源や分化調節機構に関して、従来より知られているベージュ脂肪とは異なり、グルコース酸化が亢進していることから、我々はこの脂肪細胞を、糖代謝性ベージュ脂肪と呼ぶことにした。機構的には、GA結合タンパク質αが、糖代謝性ベージュ脂肪細胞を筋原性の前駆細胞から誘導する調節因子であることが明らかとなった。我々の研究は、低温環境への新たな適応機構の一端として、低温ストレスが前駆細胞の可塑性を誘導し、エネルギー恒常性と生存に必要な新規の熱産生細胞の分化を誘導することを示した。

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