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医学研究:生命維持に機能するブタ心臓異種移植の安定的な成功
Nature 564, 7736 doi: 10.1038/s41586-018-0765-z
心臓移植は、末期の心不全患者に対する唯一の治療法であるが、同種異系ドナー臓器の供給は、臨床的な必要数を大幅に下回っている。遺伝的改変ブタの心臓を用いた異種移植は、これまで有力な代替手段として議論されてきた。α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼのノックアウトによりガラクトース-α1,3-ガラクトースエピトープを欠失させ、ヒトの膜補因子タンパク質(CD46)とヒトのトロンボモジュリンを発現させるという、複数の遺伝的改変を行なったブタの心臓は、ヒヒへの異所性の腹部移植後、最長で945日にわたり生存している。このモデルは、安全な免疫抑制による不適合系(discordant)異種移植片の長期的な受容を実証しているが、その生命維持機能については予測していなかった。25年間の大規模な研究にもかかわらず、異種移植によってブタ心臓に置換した後のヒヒの最長生存期間はわずか57日であり、しかも、我々の知る限りでは一度きりの結果である。今回我々は、α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼをノックアウトし、ヒトCD46とトロンボモジュリンを発現するブタの心臓の長期的な同所性機能を、最も厳しい基準の前臨床異種移植モデルであるヒヒにおいて保証するためには、連続的な灌流による非虚血性保存と移植後の増殖制御が必要であることを示す。異種移植された心臓が最長で195日間安定的に生命維持機能を示したことは、臨床での心臓異種移植へ向けた大きな一歩である。

