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生態疫学:潜在的なつながりから浮かび上がった、共同体ネットワーク内での病原体伝播

Nature 563, 7733 doi: 10.1038/s41586-018-0720-z

病原体の伝播につながる宿主の相互作用を理解することは、感染症流行の予測および管理の基礎となる。伝播の大半は社会集団内で起こることが多いが、集団や生物種の間を橋渡しするつながりの病原体の動態への寄与についてはほとんど解明されていない。このような潜在的つながりは、間接的だったり頻度が低かったりすることが多いが、それ以外には関連のない個体間での伝播経路を提供し、多数の集団や生物種にまたがる大規模な流行で非常に重要な役割を果たしている可能性がある。今回我々は、コウモリの8つの群集で社会的ネットワークの特性解析と代用病原体流行の追跡を同時に行うことにより、病気の動態における潜在的つながりの重要性を定量的に明らかにした。次にこれらのデータを、最近出現して北米のコウモリ個体群に壊滅的な被害を引き起こしている白い鼻症候群の原因となる真菌病原体の侵襲と比較した。その結果、隠れたつながりが、個体間の関連、種間の関連を1桁高めていることが分かった。個体が直接の接触を介してつながっているのは、平均して集団の2%未満であり、共通のグループを介したつながりは6%にすぎなかった。これに対し、代用病原体の動態の追跡からは、各個体が集団の15%近くとつながっていることが明らかになり、単独でねぐらに就く個体間での幅広い伝播とともに、種間での幅広い接触も判明した。代用病原体の流行から見積もられたつながり(潜在的つながりを含む)によって、共通グループに基づいて見積もった場合に比べて白い鼻症候群の原因真菌の伝播に見られる変動が3倍多い理由を説明できた。これらの知見から、潜在的つながりが共同体規模の病原体の広がりを促進して、爆発的流行を引き起こし得る仕組みが明らかになった。

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