Article

機能ゲノミクス:鋳型を用いないCRISPRによる、予測可能かつ正確な病原性バリアントの編集

Nature 563, 7733 doi: 10.1038/s41586-018-0686-x

Cas9による切断後に起こるドナー鋳型のないDNA修復は、確率論的で不均一であり、遺伝子破壊以外には実用的でないと一般的に考えられている。今回我々は、鋳型を用いないCas9編集が、予測可能で、予測された遺伝子型へと正確に修復可能であり、ヒトの疾患関連変異を修正できることを示す。我々は、Cas9ガイドRNAとDNA標的部位とを対にした2000組のライブラリーを構築し、機械学習モデルであるinDelphiを訓練した。inDelphiは、ヒトやマウスの5つの細胞株において、1~60塩基対の欠失や1塩基対の挿入の遺伝子型や頻度を高精度で予測した(r = 0.87)。inDelphiは、ヒトゲノムを標的とするCas9ガイドRNAの5~11%が「precise-50」である、つまり、主要な全編集産物の50%以上を含む単一の遺伝子型が得られると予測した。我々は、ヘルマンスキー・パドラック症候群やメンケス病の患者由来の初代繊維芽細胞における病原性対立遺伝子の野生型遺伝子型への修正など、195のヒト疾患関連対立遺伝子において、precise-50を満たす挿入や欠失を実験的に確認した。この研究によって、鋳型を用いない正確なゲノム編集の手法が確立された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度