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生化学:本来的に無秩序な領域によって生じたエントロピー的な力はタンパク質の機能を調節する

Nature 563, 7732 doi: 10.1038/s41586-018-0699-5

タンパク質の構造は動的であり、取り得るコンホメーションは非常に多くなる。しかし、タンパク質の機能(リガンドの結合、触媒、調節など)にとって重要なのは、これらの構造状態の一部だけである。進化がどのように働いて、こうした構造集団が特定の機能に最適化された形をとるようになったのかは、ほとんど解明されていない。タンパク質の進化を制約する条件の1つが、折りたたまれた「天然の」状態の安定性である。にもかかわらず、ヒトのプロテオームの44%には、長さが30残基を超える本来的に無秩序な構造のペプチド領域が含まれており、その大半は機能が全く知られていない。今回我々は、本来的に無秩序な構造のカルボキシ末端(ID-尾部)によって生じるエントロピー的な力が、ヒトUDP-α-D-グルコース-6-デヒドロゲナーゼ(UGDH)が取り得る多数のコンホメーション状態を、アロステリック阻害因子に高い親和性を持つ状態へと偏らせることを示す。ID-尾部のこの機能は、そのアミノ酸配列や化学組成には依存せず、親和性を強化する作用は、本来的に無秩序な領域の長さに基づいて正確に予測でき、タンパク質表面に付着している秩序立った構造を持たないペプチドによって生じるエントロピー的な力と整合する。我々のデータは、ID-尾部の折りたたまれていない状態が、UGDHの動態と構造を阻害因子との結合が起こりやすいように調整することを示している。このようなエントロピー的調整器はアミノ酸配列や構造による制約が全くないため、適応は容易に獲得される。このモデルは、タンパク質の無秩序な領域がタンパク質のエネルギー的全体像を調節するために進化によって選択されてきたことを示唆していて、プロテオーム中に本来的に無秩序な領域が維持されている理由は、これで説明できるかもしれない。

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