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発生生物学:マウス胚性幹細胞が持つ、複数の体軸を自己組織化してgastruloidを形成する性質

Nature 562, 7726 doi: 10.1038/s41586-018-0578-0

哺乳類のボディープランの確立には、複数の体軸の出現が不可欠である。この過程は胚が子宮に着床した直後に起こり、転写を時間的・空間的に協調させる遺伝子調節ネットワークの作用に依存している。遺伝学的な手法によってこれらの過程の重要な点が分かってきているものの、着床後の初期段階を実験に利用するのが難しいことが、機構解明の妨げとなっている。今回我々は、マウスの胚性幹細胞(ESC)の小さな凝集塊が、in vitroで原腸形成に似た事象を起こして伸長するよう刺激されると、胚の遺伝子発現を時間的・空間的によく再現した、神経、中胚葉、内胚葉の派生物の後頭部後部パターンを形成できることを示す。これらの「gastruloid」における主要な3つの体軸の確立は、体軸形成に関わる機構が相互依存関係にあることを示唆している。特に、gastruloidは体軸遺伝子調節系の特徴をよく示しており、その例が、伸長する前後軸に沿ったHox遺伝子の共線的な転写パターンである。これらの結果から、凝集したESCには予想外の自己組織化能があることが明らかになり、gastruloidが哺乳類胚の初期発生を研究するための補完的な系として使える可能性が示唆された。

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