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神経科学:道具を用いた検知によって体性感覚処理が体外に広がる
Nature 561, 7722 doi: 10.1038/s41586-018-0460-0
感覚情報処理を神経系以外の要素にまで広げる能力は、動物界全般に見られる。例えば、齧歯類はひげを使って対象を触知し、クモは巣を使って獲物のいる場所を突き止める。今回我々は、道具を使って対象を検知するヒトの能力は、それらと相同な情報処理の仕組みなのかどうかを検討した。行動の心理物理学、構造力学および神経モデル化から、神経系が道具を、手と環境の間をつなぐ単純な末梢の連結物としてではなく、体の知覚的延長として扱っていることを示す証拠が得られた。まず、道具使用者は、対象が木の棒に触れた位置を、皮膚に触れた場合と同じように正確に検知できことを示す。次に、接触の位置は、接触時の道具のモーダル応答によって符号化されており、これはひげやクモの巣を使った検知に類似した機械的情報処理の神経細胞前の段階を反映していることを明らかにする。さらに、触覚求心性神経の計算モデルによって、接触位置が、時間的に正確な神経発火コードに直ちに再符号化され得ることを示す。このコードから被験者の行動が予測され、モチーフに符号化された情報で位置決定が行われていることの証拠となる。従って、こうした知覚能力は、情報処理における物質レベル・生物力学レベル・神経レベル間での機能的結合から生み出されていることが分かる。

