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進化学:陸上植物における根の段階的かつ独立した起源
Nature 561, 7722 doi: 10.1038/s41586-018-0445-z
根は、維管束植物の体を構成する3つの器官系の1つであり、体の固着、共生、栄養・水の吸収において役割を担っている。しかし、化石記録は断片的なものしかないため、根の起源は定かでなく、現生植物の根を定義付ける唯一の特徴である、分裂組織(根端で根冠に覆われている)と呼ばれる自己複製構造の存在がいつ進化したのかを特定することは難しい。本論文では、保存されている最古の陸上生態系である4億700万年前のライニーチャートにおいて、我々の知る限り最古の発根軸(rooting axis)の分裂組織を複数発見したことを報告する。これらの分裂組織は小葉類植物Asteroxylon mackieiのもので、根冠を欠くが、代わりに分裂組織の表面を覆う連続的な表皮が発達していた。A. mackieiの発根軸および分裂組織は、維管束植物の中でも特殊である。今回のデータは、現生の維管束植物では根冠の存在によって定義される根が、維管束植物系統においてより遅くに現れた新機軸であったとする仮説を支持している。従って、根は段階的な様式で獲得された形質と考えられる。小葉類における根冠を有する根の比較的遅い起源は、根が単一の起源を持つのではなく複数回にわたって進化を遂げたとする仮説と一致し、よって小葉類の根と真葉類の根の間に見られる広範な類似性は、収斂進化の例といえる。移行的な発根器官を有するA. mackieiの系統発生学的な位置は、根を持たない初期に分岐した陸上植物と発達した根を持つ派生的な植物との間にあり、この重要な位置付けは、植物の進化の過程で根がどのように「組み立てられた」かを明らかにしている。

