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遺伝学:ネアンデルタール人の母親とデニソワ人の父親を持つ個体のゲノム

Nature 561, 7721 doi: 10.1038/s41586-018-0455-x

ネアンデルタール人とデニソワ人は、いずれも絶滅したヒト族集団で、39万年以上前に互いに分岐したと考えられている。本論文では、ロシアのデニソワ洞窟で出土した骨片「デニソワ11」のゲノムを提示し、この骨片がネアンデルタール人の母親とデニソワ人の父親を持つ個体のものであることを明らかにする。父親は、ゲノムにネアンデルタール人由来の痕跡が見られ、この洞窟で発見された後の年代のデニソワ人と類縁な集団に属していた。母親は、デニソワ洞窟で発見された古い年代のネアンデルタール人ではなく、それよりも後にヨーロッパに居住していたネアンデルタール人に近縁な集団に属していた。これは、ユーラシアにおけるネアンデルタール人の東西間の移動が12万年前以降に起きたことを示唆している。これまでに塩基配列が解読された古代ヒト族標本は数少なく、今回その中からネアンデルタール人とデニソワ人との間に誕生した第一世代の個体が発見されたことは、後期更新世のヒト族集団間の交配が、これらの集団同士が出会った際にはありふれた事象であったことを示唆している。

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