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フォトニクス:フォトニック・トポロジカル・アンダーソン絶縁体

Nature 560, 7719 doi: 10.1038/s41586-018-0418-2

二次元トポロジカル絶縁体の特徴的な性質は、基盤格子の乱れに対する、電子による電荷やエネルギーの量子化された輸送のロバスト性である。そのロバスト性は、トポロジカルバンドギャップにおいて、そうした輸送がトポロジカル保護により後方散乱が生じないエッジ状態に沿ってのみ起こり得るという事実に由来する。しかし、乱れが十分強い場合、このバンドギャップが閉じて系全体がトポロジカルに自明となる。つまり、アンダーソン局在に従って全ての状態が局在化し、全ての輸送が消失する。従って、逆転移が起こり得るという最近の示唆は意外であった。いわゆるトポロジカル・アンダーソン絶縁体では、トポロジカルに自明な絶縁体に十分な乱れを加えることによって、保護されたエッジ状態と量子化輸送の出現が阻害されるのではなく誘起され得ると予測されたのである。今回我々は、フォトニック・トポロジカル・アンダーソン絶縁体を実験的に実証したことを報告する。我々は、離調した副格子を備えたハニカム配列のエバネッセント結合型らせん導波路アレイで実験を行った。導波路屈折率のランダム変動の形でその場で乱れを加えると、系は自明相からトポロジカル相へと移行した。このトポロジカル・アンダーソン絶縁体という物理状態の現れは、乱れが輸送を阻むのではなく促進する可能性があることを実験的に示している。

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