Letter

免疫学:エキソソームのPD-L1は免疫抑制に関与し、抗PD-1応答と関連する

Nature 560, 7718 doi: 10.1038/s41586-018-0392-8

腫瘍細胞は、細胞表面でのPD-L1(programmed death-ligand 1)の発現を上昇させることで免疫監視を逃れている。PD-L1はT細胞上のPD-1(programmed death-1)受容体と相互作用して、免疫チェックポイント応答を引き起こすリガンドである。抗PD-1抗体は、転移性黒色腫などの腫瘍の治療において、非常に有望なことが明らかになっている。しかし、患者奏功率は低い。PD-L1を介した免疫回避をより深く理解することは、患者の応答を予測し、治療効果を改善するために必要である。今回我々は、転移性黒色腫が、その表面にPD-L1を持った細胞外小胞を、多くの場合エキソソームの形で放出していることを報告する。インターフェロンγ(IFN-γ)による刺激は、これらの小胞上のPD-L1の量を増加させ、その結果、CD8 T細胞の機能が抑制され、腫瘍の増殖が促進される。転移性黒色腫の患者では、血中のエキソソームPD-L1レベルは血中IFN-γのレベルと正の相関を示し、抗PD-1治療の経過中に変動した。治療初期段階での血中エキソソームPD-L1の増加の程度は、T細胞再活性化に対する腫瘍細胞の適応応答の指標となり、治療に応答する患者と応答しない患者を分類する。我々の研究は、腫瘍細胞が全身的に免疫系を抑制する1つの機構を明らかにし、抗PD-1治療の予測因子としてエキソソームPD-L1を利用できる論拠を示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度