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構造生物学:ヒトPatched、およびヒトPatchedが自然状態のパルミトイル化ソニックヘッジホッグと形成した複合体の構造

Nature 560, 7716 doi: 10.1038/s41586-018-0308-7

ヘッジホッグ(HH)シグナル伝達は、哺乳類などの多細胞生物で、胚発生や成体組織の恒常性を制御している。HHシグナル伝達に欠陥があると先天性欠損症が引き起こされるが、抑制されないHHシグナル伝達はヒトのがんに関わっている。N末端がパルミトイル化されたHHは、がんタンパク質smoothened(SMO)へのPatchedの抑制を解除する。しかし、HHがPatchedを認識する機構ははっきりしていない。今回我々は、ヒトのPatched 1(PTCH1)、またPTCH1が「自然状態」のソニックヘッジホッジ(このようなSHH-NはC末端がコレステロール修飾され、N末端は脂肪酸修飾されている)のN末端ドメインと形成した複合体について、それぞれ3.5 Åおよび3.8 Åの分解能で得たクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告する。PTCH1の構造では、膜貫通コア中に内部二回転擬対称性が見られ、ステロール感知ドメインと2つの相同な細胞外ドメインという特徴を持ち、これはニーマン・ピックC1(NPC1)タンパク質の構成と似ている。SHH-Nのパルミトイル化されたN末端は、PTCH1の2つの細胞外ドメイン間のキャビティに挿入されていて、PTCH1–SHH-N界面を支配しており、これはSHH-N補助受容体について報告されているものとは異なっている。生化学活性測定を行ったところ、SHH-Nは共有結合しているパルミチン酸がない状態でPTCH1を誘導する際に、補助受容体との結合に必要とされる別の界面を使っている可能性が明らかになった。今回の研究は、HHのN末端ドメイン(HH-N)のPTCH1による認識についての原子レベルでの知見をもたらすもので、多様な受容体へのHH-Nの協同的結合の構造基盤を提示しており、これはHHシグナル伝達と疾病におけるその機能不全を考える際の分子的な枠組みとなる。

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