細胞生物学:OTULINはLUBACの脱ユビキチン化により細胞死と炎症を制限する
Nature 559, 7712 doi: 10.1038/s41586-018-0256-2
OTULIN(OTU deubiquitinase with linear linkage specificity)は、LUBAC(linear ubiquitin chain assembly complex)により修飾されたタンパク質から直鎖状ポリユビキチンを取り除き、自己炎症性疾患や発生中のマウスでの胚性致死の防止に重要である。今回我々は、OTULINがLUBAC活性に対抗するのではなく、直鎖状ポリユビキチンによるLUBACの自己ユビキチン化を防ぐことにより、LUBAC活性を促進することを示す。構成的あるいは選択的に内皮細胞で触媒機能のないOTULINを発現するノックインマウスは、LUBAC欠失マウスと似ており、TNFR1(tumour necrosis factor receptor 1)やRIPK1(receptor-interacting protein kinase 1)のキナーゼ活性を介した細胞死の結果、妊娠中期に致死となった。また成体マウスにおけるOTULINの不活性化も、炎症性細胞死の原因となった。さらに、細胞死メディエーター(アポトーシスに必要なカスパーゼ8とネクローシスに必要なRIPK3)を組み合わせて欠失させることにより、胚性致死と成体の自己炎症を防ぐことができた。予想外なことに、カスパーゼ8とRIPK3を欠失したOTULIN変異体マウスは周生期に死亡し、これはRIPK1依存的なI型インターフェロンの産生の亢進を示している。以上より、OTULINとLUBACは1つの直線的な経路で機能することが分かり、直鎖状ユビキチン化と細胞死調節因子、およびI型インターフェロン誘導の間には、これまで知られていなかった相互作用があることが明確に示された。

