Perspective
気候変動:パリ協定の1.5°Cの温暖化目標がもたらす可能性があるさまざまな気候
Nature 558, 7708 doi: 10.1038/s41586-018-0181-4
国連のパリ協定には、地球温暖化を、産業革命以前の水準よりわずか1.5°C高い値に抑える努力を続けるという目標が含まれている。しかし、その結果として、全球的および経時的にどのような気候が生じる可能性があるかは明確になっていない。本論文では、「1.5°C暖かい世界」への複数の経路から、地域スケールで非常にさまざまな結果が生じる可能性があることを示す。これは、気候変動の速さとそれが見られる地域は多様であり、こうした側面は気候変動に対する社会の緩和活動、適応、脆弱性と相互に作用するためである。1.5°Cの目標と矛盾しないと考えられている政策を続けても、今後数十年間に、全球気温が目標よりもはるかに高くなったり、一部の地域の極端な気温上昇が生態系や社会に危険なレベルに達したりするリスクを、完全には除去できないのである。

