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群集生態学:水生および陸生の都市群集における体サイズの移行

Nature 558, 7708 doi: 10.1038/s41586-018-0140-0

体サイズは、代謝速度や生活史形質と本質的に関連しており、食物網および群集動態の重要な決定要因となる。都市のヒートアイランド現象に関連した温度上昇によって、代謝コストは高くなり、より小型の体サイズへの移行が駆動されると予想される。一方で、都市環境にはまた、生息地の分断化が著しいという特徴があり、こうした環境では移動性の種が有利となる。今回我々は、10の動物分類群において、空間的入れ子構造を持つ標本設計で繰り返し抽出を行い、都市群集が一般により小型の生物種から構成されていることを明らかにする。加えて我々は、3つの生息地タイプで都市が温暖化しており、これに関連して4つのタクソンで体サイズの群集加重平均値が減少したが、3つのタクソンでは都市化勾配に沿ってより大型の種への移行が見られたことを示す。今回の結果は、サイズと分散との間に正の共変動がある場合には、より小型の種に向かうという一般的な傾向が、より大型の種に対する選別効果によって無効化されることを明らかにしており、これは都市環境において生態資源の接続性の低下を緩和できる過程を意味する。従って、都市のヒートアイランド現象および生息地分断化は、体サイズの群集レベルでの対照的な移行と関連しており、これらの移行は体サイズと分散との間の関係に大いに依存していることが実証された。体サイズは生態学的ネットワークの構造および動態を決定するため、こうした移行は都市生態系の機能に影響を及ぼす可能性がある。

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