Letter
哺乳類進化学:最前期白亜紀の北米とゴンドワナを結び付ける、ステム群哺乳類の生き残り
Nature 558, 7708 doi: 10.1038/s41586-018-0126-y
ハラミヤ類は後期三畳紀から少なくとも後期ジュラ紀までの長い期間にわたって繁栄した哺乳形類のクレードだが、ユーラシア以外では化石がほとんど発見されておらず、白亜紀の記録は物議を醸している。本論文では、我々の知る限り初めての、北米に由来する最前期白亜紀の大型ハラミヤ類の頭蓋化石について報告する。この頭蓋には、ステム群哺乳形類の原始形質とクラウン群哺乳類の派生形質との混合が見られる。さらに歯の形質は、多丘歯類に近縁と推定される謎に包まれた「Hahnodontidae科」のものとされてきたモロッコ由来の白亜紀の遊離歯に特徴的な形質を示している。今回の標本は保存状態が極めて良好で、祖先的な哺乳類脳の進化に関する手掛かりも得られた。我々は、ハラミヤ類の歯とゴンドワナ大陸のhahnodon類の歯との類似性を実証することで、hahnodon類を多丘歯類から除外するとともに、hahnodon類哺乳形類がジュラ紀から白亜紀への移行期においてより広範に分布し、その分布域はパンゲア超大陸規模であった可能性もあることを示す。

