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構造生物学:GPCRを介するアレスチン活性化の分子機構

Nature 557, 7705 doi: 10.1038/s41586-018-0077-3

Gタンパク質共役受容体(GPCR)を介してアレスチンシグナル伝達を選択的に刺激、あるいは阻害する薬剤の発見は強い関心を集めているが、受容体を介するアレスチン活性化の機構の構造面はいまだに解明されていない。今回我々は、アレスチンについて原子レベルで詳細にわたるシミュレーションを行うことにより、活性化機構を明らかにした。受容体の膜を貫通するコアと細胞質側尾部はアレスチン表面の別々の部位に結合し、それぞれ独立にアレスチン活性化を引き起こせることが分かった。受容体コアのこの予想外の役割とアレスチン表面上の離れた位置間のアロステリックな共役は、部位特異的蛍光分光法を用いて確認された。受容体コアがアレスチンのコンホメーションに与える影響は、主として受容体の細胞内ループとアレスチン本体との相互作用によるもので、受容体結合の際に観察されるフィンガーループの顕著な再編成によるものではない。受容体がない場合、アレスチンはそのC末端尾部が遊離状態にあると活性のコンホメーションをとることが多く、一部のアレスチンが受容体から解離した後も活性を長く保ち続ける理由は、このことで説明できるかもしれない。アレスチンが多様な受容体結合様式によって活性化可能であることを示唆する今回の結果は、GPCRを標的としながら一部のアレスチンシグナル伝達だけに影響を及ぼすという、機能選択的な(作用の偏った)リガンドを設計するための構造基盤となるだろう。

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