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超分子化学:ポリマーネットワークを融合した超膨張性自己修復巨大分子結晶

Nature 557, 7703 doi: 10.1038/s41586-018-0057-7

凝縮物質の形成には、構造秩序と柔軟性の間のトレードオフが伴うことが多い。原子成分間や分子成分間の相互作用の程度と方向性が大きくなると、一般的に、物質の秩序は増すが柔軟性が低くなり、その逆も同様である。だが、高度な構造秩序と柔軟性は、必ずしも相いれないものではない。生物学的集合体(微小管、鞭毛、ウイルスなど)や合成集合体(動的な分子結晶や骨格など)には、結晶秩序を失うことなく大きく構造を変えられるものや、選択収着、分離、センシング、メカノアクチュエーションなどのさまざまな用途に有用な優れた機械的特性を示すものが多い。しかし、そうした柔軟性結晶の構造変化の程度や弾性は、格子の構成成分間で連続的な結合相互作用ネットワークを維持する必要があるため制限される。その結果、最も動的な多孔性材料であっても、砕けやすく、微粉末としてバラバラな状態になる傾向があり、一方で有機または無機の柔軟性分子結晶は破断せずに膨張することができない。また、結晶性材料は剛性が高いため、自己修復挙動を示すことはほとんどない。今回我々は、ヒドロゲルポリマーと融合したフェリチン巨大分子結晶が、周期的秩序とウルフ(Wulff)のファセット形態を維持しながら元の寸法の180%まで、また元の体積の500%以上、等方的に膨張することを報告する。格子膨張時に隣り合うフェリチン分子が50 Å離れた後でも、格子収縮時に特異的な分子接触が再形成され、これが原子レベルの周期性の回復と、これまで報告された中で最高分解能のフェリチン構造につながる。ヒドロゲルネットワークとフェリチン分子の間の動的結合相互作用は、結晶に、破壊に耐えて効率よく自己修復する能力をもたらす。一方で、フェリチン分子は化学的に調整可能なので、単一結晶内に化学的・力学的に異なるドメインを形成できる。

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