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分子生物学:SAMHD1は停止した複製フォークで働き、インターフェロン誘導を防ぐ
Nature 557, 7703 doi: 10.1038/s41586-018-0050-1
SAMHD1はこれまでに、細胞をウイルス感染から守るdNTPアーゼであることが明らかにされている。SAMHD1の変異は、がんの発生やアイカルディ・ゴーティエ症候群という重篤な先天性の炎症性疾患に関係することが分かっている。しかし、SAMHD1ががんや慢性炎症を防ぐ仕組みは不明である。今回我々は、ヒト細胞株で、SAMHD1がMRE11のエキソヌクレアーゼ活性を刺激して、停止した複製フォークにおける新生DNAの分解を促進することを明らかにする。この作用により、ATR–CHK1チェックポイントが活性化され、停止した複製フォークが複製を再開できるようになる。SAMHD1を欠失した細胞では、停止した複製フォークから一本鎖DNA断片が遊離して細胞質ゾルに蓄積し、cGAS–STING経路を活性化するため、炎症促進性のI型インターフェロンの発現が誘導される。このように、SAMHD1は複製ストレス応答に重要な役割を担っており、停止した複製フォークからの一本鎖DNAの遊離を抑えることによって慢性炎症を防いでいる。

