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生物工学:大腸がんにおける単一細胞レベルでの腫瘍内多様化
Nature 556, 7702 doi: 10.1038/s41586-018-0024-3
あらゆるがんは、たった1つの細胞から始まる。腫瘍性の細胞集団が増殖する間に、個々の細胞は互いに、遺伝的および表現型の違いを獲得する。今回我々は、腫瘍内の多様化の本質と規模を調べるために、3人の大腸がん患者のがん組織と隣接した正常な腸陰窩に由来する、複数の単一細胞から作製したオルガノイドの特性を解析した。大腸がん細胞は大規模な変異多様性を示し、正常な大腸細胞よりも数倍多い体細胞変異を起こしていた。ほとんどの変異は、がんの最終段階で発生してきた優性クローンが増殖する間に獲得されたものであり、正常な大腸細胞には観察されなかった変異過程に由来する。また、DNAメチル化と遺伝子発現パターンの腫瘍内多様化も生じていた。これらの変化は細胞自律的で、安定しており、各がんの系統樹に沿って起きていた。同一腫瘍内における非常に近い領域由来の細胞間でも、抗がん剤に対する応答に顕著な差異が認められた。これらの結果は、大腸がん細胞では、正常な大腸細胞に比べて体細胞変異率の大幅な上昇が起きており、それぞれのがんの遺伝学的多様性は、個々のがん細胞の生物学的状態に広く見られる安定した遺伝的差異を伴うことを示している。

