Letter

画像化技術:実社会での応用へ向けたウエアラブルシステムによる被験者の動きに対応可能な脳磁図装置

Nature 555, 7698 doi: 10.1038/nature26147

脳磁図などの技術によるヒト脳機能の画像化では、被験者は通常、拘束性スキャナー内に頭を入れ静止した状態で課題を行わなくてはならない。このような人工的環境のために、多くの人がこの技術を利用できずにいて、取り組める実験的疑問も限られている。例えば、新生児や幼児の認知発達の神経基盤を調べるために神経画像化を用いたり、成人で空間ナビゲーションのように頭を自由に動かさなければならない過程を研究したりすることは難しかった。今回我々は、ヘルメットのように装着可能で、スキャン中に自由で自然な動きができる脳磁図システムについて報告する。これは、超伝導技術に依存しない量子センサーとバックグラウンドの磁場を最低限にするシステムとの統合により可能になった。我々は、被験者が自然な動きをしている(うなずく、ストレッチする、飲み物を飲む、ボールで遊ぶなど)間の、ミリ秒分解能でのヒトの電気生理学的計測を示す。我々の結果は、被験者が大きく頭を動かすときでさえも、現在の最新技術の結果と比べても遜色ない。このシステムは、どのような被験者や患者グループもスキャンできるという新たな可能性を開くものであり、神経発達コネクトームの特徴付けや、仮想環境内で自然に動く被験者の画像化、運動障害の病態生理学研究など、無数の用途が考えられる。

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