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惑星科学:海岸線の変形から得られた火星の海洋の形成時期

Nature 555, 7698 doi: 10.1038/nature26144

古代火星に海が存在したことは、広範な証拠によって示されている。最も説得力のある証拠は、北部の平原にある太古の海岸線と推定されている地形である。しかし、こうした海岸線は等ポテンシャル面に沿っておらず、これは海岸線が初期海洋によって形成されたという考えに対する反証に使われており、ひいてはそうした海洋の存在に疑問が投げ掛けられている。海岸線が一定の高度からずれていることは、火星の重力と地形に大きな影響を及ぼしている火山地域であるタルシス地域が形成された後に起こった真の極移動によって説明できる。しかし、海洋による表面荷重が極移動を駆動できるのは、タルシス地域が赤道から遠い所で形成された場合のみであり、証拠の大半はタルシス地域が赤道近くで形成されたことを示していることから、火星の地球物理学に関する我々の理解と矛盾しないような、等ポテンシャル面からの海岸線のずれの説明は今のところ存在しないことになる。本論文では、海岸線の地形の変化は、タルシス地域が貫入したことで生じた変形によって説明できることを示す。我々は、海岸線が形成されたのは、これまで仮定されていたようなタルシス地域の貫入後ではなく、貫入前および貫入時だったに違いないことを見いだした。今回の結果は、火星の海洋が初期に網目状渓谷と同時に形成されたことを示唆しており、火星の海洋の進化とタルシス火山活動の開始と衰退の間に密接な関係があって、初期火星の地質、水循環、気候に広い影響を及ぼしたことを示している。

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